01
自分のあり方を
尊重されないとき
「こうあるべき」という枠に押し込められたり、枠にはまらないことで取りこぼされたりすると、生きづらさを感じることがあります。
また、多様な人がいることを前提にしていない社会では、その人に合った関わり方や環境が用意されず、取りこぼされてしまうこともあります。
生きる力とは、
ラクに楽しく生きられる自分と、
そういう社会を、
自分も周りも含めてつくっていくための力。
生きづらさには、いろいろな形があります。ここで挙げるのは、その一例です。
人によって違いますし、ここにないものもたくさんあります。
01
「こうあるべき」という枠に押し込められたり、枠にはまらないことで取りこぼされたりすると、生きづらさを感じることがあります。
また、多様な人がいることを前提にしていない社会では、その人に合った関わり方や環境が用意されず、取りこぼされてしまうこともあります。
02
困っていても、自分の状況をうまく言葉にできなかったり、助けの求め方がわからなかったり。
助けを求めても、その困りごとに対応できる人が周りにいないこともあります。
関係や地域の中で助けたり助けられたりすることが日常になっていない場合も、必要なときに助けにつながりにくいこともあります。
03
知識や情報が足りないためにだまされてしまったり、自分では気づかないまま情報をうまく読み取れず、自分にとって不利な選択をしてしまったりすることがあります。
04
ラクに楽しく生きるためにしたいことがあっても、それをするためのお金や時間、体力などがなければ、できないことがあります。
また、自分の努力だけでは変えられない条件があることもあります。
生きやすさには、自分の知識や経験、体の状態だけでなく、周りにいる人や、関係、環境など、いろいろなものが関わっています。
「ラクに楽しく生きる」とは、いつも楽しいことをしている、という意味ではありません。
自分にとって大切なことを大切にしながら、無理をしすぎず、自分に合った形で、生きていけること。
そのために、自分の考え方や行動を変えることもある。やり方を変えることもある。誰かに助けてもらうこともある。周りに伝えて、関わり方を変えてもらうこともある。環境を変えることもある。
生きづらさを感じたとき、「自分がもっと頑張ればいい」「自分がもっと耐えればいい」「自分が変わらなければいけない」と、自分自身に思うことがあります。そして、周りからそう言われることもあります。
もちろん、自分を変えることでラクになることもあります。できることを増やしたり、考え方や行動を変えたりすることが、自分にとってよい変化につながることもあります。でも、それだけが方法ではありません。
自分がラクに楽しく生きられるにはどうしたらいいかを考えて、やり方を工夫する。
一人で抱え込まず、誰かの力を借りながら生きる。
必要なことを伝えたり、周りの人に関わり方を変えてもらったりする。
今いる環境を変えたり、過ごす場所を変えたりする。
自分を変えることもある。自分だけが変わる必要はない。
「ラクに楽しく生きたい」と思うこと。そのために、何かをやってみること。うまくいかなかったときに、また考えてみること。
そうした一つひとつの行動が、その人にとっての挑戦であり、実践になることがあります。
今、何が
起きている?
どうしたら
よさそう?
やってみよう
どうだった?
次はこうして
みよう
どんな行動が「ラクに楽しく生きる」ことにつながるのかは、人によって、そのときによって違います。やってみて、思っていたのと違ったら、何が起きたのかを見て、また考える。そうやって、そのときどきの自分にとってラクに楽しく生きられる状態を、少しずつつくっていきます。
IKICHIKA CLUB
いきちかクラブは、いろいろな人が、それぞれの形で関われる場です。年齢も、住んでいる地域も、これまでの経験も違う、いろいろな人が関わっています。
公園で一緒に活動する人もいれば、自分の暮らしの中で花や土を育てる人、講座に参加する人、オンラインで情報を受け取る人もいます。活動に頻繁に関わる人もいれば、たまに関わる人もいる。得意なことを生かして関わる人もいれば、初めてのことに参加する人もいます。
入会や会員登録を前提とした集まりではありません。決まったメンバーだけで活動するのではなく、そのときどきの関心や暮らしに合わせて、さまざまな形で関わることができます。
いきちかクラブは、そんな人たちが、いろいろな「実践」を小さく始めてみる場です。特に、今ここに必要なのに、まだ誰もやっていなくて、今の自分たちならできることを優先的に行っています。
いきちかクラブでは、花や土、地域での学びなど、身近なことを入り口に、いくつかの活動をしています。それぞれは別々の事業というより、場やつながり、これまでの経験など、みんなで積み重ねてきたものを出し入れしながら、ゆるやかにつながっています。

公園の花壇を手入れする「いきちか花壇プロジェクト」。活動日に集まって作業するだけでなく、自分の好きなタイミングで花壇の手入れをしたり、花の様子を見に行ったり、家庭で花を育てたり、オンラインで情報を共有したり。それぞれのペースで関わっています。
人によって、できることや心地よい関わり方は違うもの。そんな違いを持った人たちが一緒に活動する中で、「そういう人なんだ」とお互いを知り、認め合う経験も生まれます。

公園の花壇をみんなで育てることは、地域を自分たちでつくり、守っていくことでもあります。大きなことができなくても、今の自分たちにできることをする。そうした小さな行動が積み重なることで、地域の風景だけでなく、人と地域との関わり方や、まちを自分たちでつくり守っていこうとする気持ちも、少しずつ変わっていきます。

花壇は、天気や気温、虫など、こちらではコントロールできないことに大きく左右されます。思いどおりにならないこともたくさんあります。だからこそ、「予測不能を楽しむ」を合言葉に、自然の変化も含めて、みんなで花壇を育てています。

花壇に来ることができない距離の人とも、公園や花壇を共通の話題に、それぞれの地域での様子や工夫を伝え合うなど、地域を越えて情報を共有し、関わり合っています。

いきちかクラブでは、土やコンポストを、暮らしの中で「見る」「考える」「試す」「振り返る」「工夫する」を実践できる身近な道具として大切にしています。やってみると、思ったようにいかないこともあります。そんなときに様子を見て、考えて、やり方を変えてみる。そうした繰り返しから、いろいろなことを学ぶことができます。

また、コンポストを続けていると、微生物や虫など、さまざまな生き物が関わり合いながら土をつくっていることや、多様なものがあることで成り立っていることも実感できます。自分の暮らしをラクにすることから始められて、そこから自然や環境、地域へと視野が広がっていく。そんなところも、コンポストの面白さです。
コンポストは、始めることだけでなく、暮らしの中で続けることも大切です。そのため、いきちかクラブでは、長く続けられる方法として、キエーロ式プランターコンポストを提供しています。

いきちかクラブでは、自分で考え、できることをやってみることを大切にしています。そのために、講座やワークショップ、Web記事、教材などを通して、日常の中で「これならやってみたい」「こんなことができそう」と思えるきっかけになる情報や話題を、あちこちに届けています。

また、地域で何かに気づいた人がいきちかクラブにつながった際には、そこから、その人を中心に、できる人ができることをする形を促しています。一緒に考えたり、情報を提供したり、必要に応じて行政やほかの団体につないだりすることもあります。
現在の活動について詳しく知りたい方は、それぞれの活動ページをご覧ください。
いきちかクラブの活動には、それぞれにこんな意味があります。
| 活動・特徴 | そこから生まれる価値 |
|---|---|
| 一人ひとり違う形で関われる | 人によって、できることや心地よい関わり方は違います。それぞれの時間・体力・興味・得意などに合った形で関われることで、無理に同じ形に合わせず、自分に合った方法を選ぶことができます。自分に合った形で生きる |
| 違う人たちが一緒に活動する | さまざまな人が、それぞれ違った関わり方をしながら一緒に活動する中で、「この人はこういう人なんだ」と、お互いの違いを少しずつ知り、認め合う経験が生まれます。違いを無理に同じにせず、認め合う |
| 地域を自分たちでつくる | 「自分たちでは地域を変えられない」と思っていた人も、自分たちの行動で実際に環境が変わる経験をすることで、「自分たちでも変えられる」という実感を持てます。その意識が一人ひとりの中に育ち、地域にも少しずつ広がっていきます。自分も周りも含めて、社会をつくる |
| 小さなことから実際にやってみる | 大きな力や特別な立場がなくても、今の自分にできることから始めることができます。実際にやってみることで、自分の行動が何かを変える経験になり、次の挑戦や実践につながります。まずやってみる |
| 気づいた人を中心に、できる人ができることをする | 「誰かがやってくれるのを待つ」のではなく、自分が必要だと思ったことを、自分にできる形で実際の行動に移せます。その結果、何かが変わることで、「自分でもまちを変えられる」という実感も育っていきます。自分で考え、行動する |
| 思いどおりにならないものと関わる | 思いどおりにするために工夫するだけでなく、思いどおにならないことを受け入れ、その状況と付き合う経験にもなります。変えられるものは工夫し、変えられないものとは折り合いをつけながら関わることを学べます。思いどおりにならないこととも付き合う |
| 自然の変化を含めて育てる | 天気や気温、虫など、自分ではコントロールできないものの変化を見ながら、その時々にできることを考えて関わります。すべてを自分の思いどおりにしようとするのではなく、変化に合わせて関わり方を変える経験になります。状況に合わせて生きる |
| 暮らしの中で実践できる | 実践したことがそのまま自分の暮らしに返ってくるため、変化や結果を実感しやすくなります。また、暮らしの中で無理なく続けられるからこそ、何度も試して、振り返り、工夫することができます。実践を暮らしにつなげ、試行錯誤を重ねる |
| 自分に合う方法を探せる | 最初から決まった一つの正解に自分を合わせるのではなく、自分の状況や好みに合わせて方法を変え、自分なりのやり方をつくっていくことができます。自分に合った方法をつくる |
| 無理なくできる方法を探す | 「できるけれど苦しい」方法を無理に続けるのではなく、今の自分の状態や暮らしに合った、無理のない方法を探すことができます。ラクに生きる |
| 続けられる方法を考える | 一時的に頑張って終わるのではなく、暮らしの中で続けられる形をつくることを大切にします。続けられるからこそ、やってみた結果を振り返り、また工夫することができます。継続して実践する |
| 見る・考える・試す・振り返る・工夫する | 経験して終わりではなく、自分で状況を見て、考え、試し、結果からまた考えることを繰り返します。そうすることで、状況を捉え、自分で考え、工夫し、行動する力そのものが高まっていきます。考えて、試しながらつくっていく |
| やってみること自体を大切にする | 正解が分かってから動くのではなく、まず実践することで、自分の経験を増やし、次の判断や行動につなげることができます。うまくいかなかったことも、次に考えるための材料になります。挑戦し、実践する |
| 身近な暮らしから自然や環境とのつながりに気づく | 自分の暮らしの中の行動が、土や生き物、自然、地域などとつながっていることに気づいていきます。自分だけで完結していると思っていたことも、さまざまなものとのつながりの中にあることが見えてきます。自分も周りも含めて考える |
| 身近なもののつながりに気づく | 一見、自分には関係がなさそうなものも、実はつながりの中にあり、互いに影響し合っていることが見えてきます。そこから、自分に直接役立つかどうかだけでは測れない、さまざまな存在の意味にも目が向いていきます。多様な存在を知り、尊重する |
| 地域を越えて情報や工夫を共有する | 自分の地域だけでは得られない知恵や視点に触れ、自分の実践を広げたり深めたりすることができます。距離があっても、共通のテーマを通して人や地域と関わり続けることができます。人や地域とのつながりを広げる |
| 知りたい・やってみたいを支える | 知識や情報、人とのつながりを得ることで、「やってみたい」を実際の行動につなげることができます。「やってみたいけれど、どうすればいいか分からない」から、「これならやってみよう」へ進むきっかけになります。知って、考えて、行動する |
| 講座・ワークショップ・Web記事・教材などを提供する | 自分に必要なものを選び、自分のペースで知識や方法を身につけることができます。知識を得ることのみならず、実際にやってみるための材料として活用できます。学んだことを実践につなげる |
| 「今ここに必要なこと」を、自分たちで考えて動く | 「誰かがやってくれるのを待つ」のではなく、身近なところにある課題や必要なことに気づき、今の自分たちにできることを考えて行動できます。まだ正解がないことでも、自分たちなりに試してみることができます。自分たちで考え、実践する |
「いきちかクラブ」は、いきちか学童クラブ運営会が運営する活動・コミュニティです。いきちか学童クラブ運営会は、非営利で活動する任意団体です。
普段の活動は「いきちかクラブ」の名前で行っていますが、助成金の申請や契約など、団体としての手続きは、いきちか学童クラブ運営会が行っています。
団体名に「学童」と残っているのは、もともと学童保育を運営していた団体だからです。現在は、学童保育は行っていません。
ラクに楽しく生きられる自分と、そういう社会を、
自分も周りも含めてつくっていく。